荒らし
荒らし(あらし、英:troll、vandalism)とは、大雑把にいうと、「社会的に安寧のうちに(反社会的でもなく、統一教会やエホバの証人のように、コミュニティのメンバーからの搾取も行なわない)運営されているコミュニティ」を破壊することによって快感を得る反社会的パーソナリティ障害者を指す言葉である。
「漁場荒らし[1]」等もあるが、ここではインターネット上のものを取り上げる。
概要[編集]
荒らしの手口としては、平穏のうちに運営されていたコミュニティのサイトに侵入し、内部を分裂させ対立を煽り、疲弊させる事である(Wikipediaにおいて顕著に見られる。このタイプの荒らしは割とわかりづらい)。
荒らし行為を受ける側としては、荒らされる理由が分からないまま、それまでうまく機能していたコミュニティを潰されたりする。
「障がい者」などのコミュニティ・サイトに粘着することもある。
「荒らし犯」の主な特徴[編集]
「荒らし犯」の多くは検挙もされず事情聴取もされないので、あくまで推測でしかないが、荒らし犯には特有の性質がある。
多くの荒らしは「厳格な家庭に育った」「正義感溢れる」人物[2]であるらしく、テロリストに類似する。特定の何かしらに執着していて、それに対しての破壊的な編集を繰り返すことがある。
その「執着する何か」は、対象としては
- 「特定の自分が好きなもの」もしくは「嫌いなもの」
- 「荒らしている場所そのもの」
であることが多い。通底しているのは、「そのコミュニティが安定的に粛々と運営されている」ことが、自分が育ったコミュニティ内からみると妬(ねた)ましいが、「嫉妬している」ことを認めてしまうと「嫉妬の対象のほうが望ましい」ということを認めざるを得ないので、自尊心が損なわれてしまう(自己評価が下がる)ため、それを抑圧するので攻撃的になるということがあると精神分析の立場では謂われている[3]。
Wikipediaを始めとしたいくつかのMediaWiki利用サイトにおいて[編集]
- ウィキペディア日本語版を始め、いくつかのMediaWiki利用サイトでは、内容が少なすぎる記事いわゆる「サブスタブ」を作りまくってると荒らしになることがある。そのようなウィキサイトではでは、これを繰り返しまくっていると、LTA認定されることがある。
- 発見を遅らせるために細部の編集を多用する場合もある。細部の編集を重ねて、半保護を突破し荒らし行為に至る者もいる。
対処方法[編集]
- 感情的になる事なく、まずは共通の土台を築き、荒らす相手を落ち着かせて対話を試み言い分を聞くのがよい。
- 荒らす「目的」や「動機」が明らかになれば、自ずと対処方法が分かってくる。それを探るために一定期間は泳がせる事も必要になるかもしれない。
- 「割れ窓理論」と関連付けている人もいる。つまり荒らされた形跡を放置していると、さらなる荒らしを呼び込むになるのかもしれない。
- 5ちゃんねるのような巨大な匿名掲示板上と、MediaWikiの小規模な議論上とでは、恐らく効果的な対処方法は変わってくると思われる。
といった意見がある。障がい者系の長文系 BBS では、「当事者なりすまし」や「短文の書き捨て」とかいった手口が横行していたが、長文が書けて専門知識があり、なおかつ荒しの対処にも慣れている人間を「門番」あるいは「番犬」として立てるという方法もある。そうした人間を「ケルベロス」とか「ブルドッグ」とか呼ぶこともあった。
荒らす事自体が目的だと[編集]
荒らす相手の目的が、対象のコミュニティを荒らす事自体の場合は、対話以前に対話しようという試み自体に意味がない。ブロックせざるを得なくなるが、障がい者を対象に門戸を開いている BBS は匿名が前提であるがゆえにブロックできない事情がある。「そうした場合は荒らされるがままに任せるしかない」という意見はあるものの、「匿名の当事者なりすまし」の荒らしは、「メンバーを傷つけて BBS から遠ざける」のが目的なので、撃退するのはかなり難しく、個人が運営している BBS だと管理者も当事者だったりするので、メンタルなダメージを受けてしまうこともある。
また、ブロック可能なコミュニティを荒らす事自体が目的の場合は、荒らしはブロックされないように巧みに立ち回るはずで、たぶんいたちごっこみたいになる。
荒らす事自体を「目的」とする「動機」が何なのかよく分からなかったけど、もし反日教育 ()をしっかり受けていたとしたら、反日感情 ()に基づいて日本のコミュニティは荒らす対象とされてもおかしくはないな、とは思った。やっぱり教育問題という事もあるのかもしれない。しかし根強い反日のような感情に対処する方法は、多分交友というか、感情論をうまく使って対話を試みる必要があるかもしれない?書きかけ
他にも「動機」としては、孫子の兵法によれば、侵略の前準備段階というのも考えられる。なので侵略に対抗する手段としては軍拡と共に教育が鍵となる模様。
他にも「動機」としては、サタンの立場で考えれば、真理を覆い隠したい、というのも納得できる。なぜなら『彼のうちには真理がないからである。』[4]。
システム的対処[編集]
(個人の環境のセキュリティではなく)サーバー・サイド・セキュリティとしては、「使わないポートを塞ぐ」「いわゆるハック・アタックに耐えられるように、コンテンツ・サーバーの上に http サーバーを立てておく」「データベース・サーバーはスタンドアローンとして構築する」などがあるが、もっと悪辣な(攻性の)防衛策もある。このあたりはいわゆるハッカー(とはいえ、いわゆる「ホワイト・ハッカー」だが)がシステム破りに血道をあげているので、そちらに譲る。
間違った対処方法[編集]
- 荒らしを無視したり批判したり追放したり「荒らさないで下さい」と説得を試みるのは効果が無いとする意見がある[5]。
- 匿名をやめて実名にしても荒らしは無くならないという結果もある[6]。
キリスト教的な対処方法(たぶん)[編集]
- 基本的に悪に悪を返さないようにと教えられており[7]、右の頬を殴られても左の頬を出すという[8]。つまり荒らされるがままに任せるという事になる。結果的にはイエス・キリストのように死に至る場合もあるかもしれないが、復讐はヤハウェによるものとされており[9]、例えば西暦70年にエルサレムが神殿も含めて破壊されたのは[10]、キリストを処刑した事に対する神からの復讐だと考える人もいる。
似たような他の前例としてはダビデの例があり、ダビデはサウルに自分で復讐する機会が何度かあったが、そうしなかった[11][12]。最終的にはサウルは敵によって深手を負い、自害した[13]。
あなたが真にナザレのイエスを信じているならば[編集]
ぜんぶ打ち返す。「相手の言っていることが支離滅裂である」ならば、同じ論理でいうとなんでも証明できる。「自分の論理体系」ではないのだから、「それはあなたが言ったことだ」で済む。「エホバがー!」「教会がー!」とか言っている奴は珍しくないわけで、「うん、あなたは理性が足りないんだね(笑)」と生ぬるい対応をしてあげるのが効果的であある。
対処に役立つもの[編集]
ここでは、対処の負担が軽減される機能・スクリプトを紹介する。
- 巻き戻しリンクを新しいタブで開き続ける - 意外と知名度が低かったりする。開いた瞬間、巻き戻しが実行される。これが意外と楽なのである。
- Smart rollback - Hoo manが開発したスクリプト。該当ユーザーの投稿記録を開き、右上の「スマートロールバック」ボタンから(その時点で最新となっている)全投稿を巻き戻せる(解説ページ)。
- TwinkleGlobal - Xiplusなどが共同で開発したスクリプト。巻き戻し権限を持たない利用者が迅速に荒らしの差し戻しを行うことが出来る。ただ、巻き戻しのように一回だけ確認画面が出てくるため、新しいタブで開き続ける、というやり方は出来ない(解説ページ、Wikipedia日本語版解説ページ)なお、Syunsyunminminが翻訳版を作成した模様(ページ)。
- massprotect - Timotheus Canensが開発したスクリプト。一括保護が可能。特定のページに執着する荒らしに有効的。(ページ、Infinite0694による日本語版)。
- massRevdel - Writ Keeperが開発したスクリプト。ユーザーの投稿記録から一括での版指定削除が可能。歌詞転載系などの荒らしに友好的。ページ、Infinite0694による日本語版。
脚注[編集]
- ↑ “韓国が日本の漁場を荒らしまくる悲惨な現実”. 東洋経済オンライン (2016年12月7日). 2019年11月4日確認。
- ↑ 要するに、虐待が日常的あるいは常習的におこなわれいた家庭に育ったため、成育環境に問題がある人物である。
- ↑ 岸田秀『嫉妬の時代』などを参照のこと。
- ↑ ヨハネによる福音書(口語訳)8章44節
- ↑ “インターネット上の「荒らし」にはどのように対処するべきか?”. Gigazine (2018年6月26日). 2019年11月4日確認。
- ↑ “実名制がコメント荒らしを解決できない、驚くほど確かな証拠”. TechCrunch Japan (2012年7月30日). 2019年11月4日確認。
- ↑ ローマ人への手紙(口語訳)12章17節
- ↑ マタイによる福音書(口語訳)5章39節
- ↑ ローマ人への手紙(口語訳)12章19節
- ↑ jawp:エルサレム攻囲戦 (70年)
- ↑ サムエル記上(口語訳)第24章
- ↑ サムエル記上(口語訳)第26章
- ↑ サムエル記上(口語訳)第31章